- ネタバレ注意
- このページのポイント
- 概要
- 本記事の結論
- ジャンのクズエピソード
- クズエピソード1:マジックマッシュルーム事件
- クズエピソード2:お前の料理なんか誰も食べねーよザマーミロ事件
- クズエピソード3:うじ虫事件
- クズエピソード4:龍の涙窃盗
- クズエピソード5:閉店後に入店して無理やりオーダーを通した
- ジャンは本当にクズなのか?
- 本題
- ジャンのいいところ1:旨い料理を作るためなら努力を惜しまない
- ジャンのいいところ2:小此木には超優しい
- ジャンのいいところ3:小此木以外にも人助けは結構している
- ジャンのいいところ4:強敵相手には卑怯なことはしない
- 最後に
ネタバレ注意
※本記事にはネタバレが含まれます。
このページのポイント
- ジャンは本当にクズなのか
- ジャンのいいところはどこか
概要
「鉄鍋のジャン」という作品で、主人公である秋山ジャンがよくクズクズ言われていますが、個人的にはあまりそうは思わないのでそれに対する反論記事です。
本記事の結論
- ジャンは美味い料理を作ることに関しては誠実
- 攻撃的な皮を剥けば普通に優しい
- 信条は「料理は勝負」だけど、自分の腕の方が上だという自負の方が重要
ジャンのクズエピソード
まず最初にジャンがクズと言われる所以(であろう)エピソードを羅列していきます。
挙げ始めれば枚挙に暇が無い、という感じなのでかなり絞り込んではいます。
(ジャンのいいところを知ってほしいという記事なのに、枚挙に暇が無いとはどういうことだ)
知っている方はここら辺は飛ばしてください。
クズエピソード1:マジックマッシュルーム事件
一つ一つは問題ないキノコであるものの、特定の割合で配合することでマジックマッシュルームのようなものを作り出し、それを料理の審査員たちに何も知らせず食べさせています。
結果、「10万点付けてやるぞ~」とか言いながら(料理は最高でも10点しか付けられない)、審査員たちは狂ったようにジャンの料理を求め、最終的には気絶しています。
その光景を見た面々の中で、特にライバル兼ヒロインであるキリコがぶちギレて自分の手が腫れるほど思い切りジャンの顔を殴ります。
ジャンに限らず料理漫画はいわゆる民度が低いことが多いですが、これは犯罪レベルでしょうから、他の漫画含めてもなかなかのクズエピソードだと思います。
クズエピソード2:お前の料理なんか誰も食べねーよザマーミロ事件
これも「どちらが主人公だか分からない」と言われる画像で有名だと思います。
ジャンは相手の料理を潰すために、
- 後に出てくる料理が食べたくなくなるよう、審査員の満腹感を満たすために甘い料理にした
- 冷めるとマズくなることを知った上で相手の料理を冷ますために自分の料理を先に出した
- 相手の料理の脂っこさ(冷めるとなおのこと)を強調するため、自分の料理をすっきりするものにした
ということをしています。
ジャンの策略通り、審査員は相手の料理を食べた後ほとんど全員がロールバック(吐瀉の技術者的表現)し、その料理は全く評価されずに終わります。
そして、その光景にうなだれている相手選手に向かって「お前の料理なんか誰も食べねーよザマーミロー」と煽るわけです。
マジックマッシュルームに比べれば遥かにマシだとボクは思いますが、ジャンの悪人ヅラも含めてインパクトがあるからよく出てくるのかなと思います。
クズエピソード3:うじ虫事件
審査員にうじ虫入りのガチョウ肉のカルパッチョを食べさせた事件です。
これはさすがにジャンも知られたら食べてもらえないと思ったのか、頑なにうじ虫入りであることをバレないようにして試食させました。
料理自体は超高評価で、ジャン嫌いの審査員である大谷が素直に点数を入れていれば間違いなく満点でジャンが優勝していました。
しかし大谷があがいて点数をなかなか入れなかった結果、皿に残ったうじ虫が眠りから覚めてしまい、うじ虫入りであることが露呈、
審査員は阿鼻叫喚、観客からも大ブーイングで、最終的には審査されないまま大会が終わってしまいます。
ただ、料理自体はきちんと食用のハエの幼虫を使っており、また、そもそも我々が虫を忌避しすぎているだけだという話も作中で出ているので、料理としてはきちんとできていたようです。
ちょっと食べてみたい気もする……まぁでもうじ虫は嫌ですかね。
ちなみにジャンは平然と皿に残ったうじ虫を食べていました。さすが。
クズエピソード4:龍の涙窃盗
ある勝負で使うため、五番町飯店(ジャンの職場)のオーナーである睦十(むつじゅう)が持っていた「龍の涙」と呼ばれる食材を勝手に持っていきました。
確か1グラム1万円する超高級食材です。これを料理にこれでもかというぐらい大量に使っています。
しかも使った理由は単に高級食材で審査員の目を引きたいから、ぐらい。
ちなみに「龍の涙」とは「鯨の胆石」らしく、言ってしまえば単なるカルシウムの塊のようなものらしいです。
盗られた睦十も最初は激怒していましたが、まぁこの人も似たようなことするタイプなので、最終的には大笑いしていました。
被害者があんまり気にしてないのであまりクズエピソード感はないですが、まぁ一応法に触れてはいそうなのでエピソード2,3よりは酷いともいえる。
クズエピソード5:閉店後に入店して無理やりオーダーを通した
ジャンは主人公なので当然1話から出てきていますが、最初は五番町飯店に客のフリをしてやってきました。
しかも閉店後である。
閉店後なので五番町飯店側は追い返そうとしたものの、ジャンは聞く耳を全く持たず、チャーハンを注文します。
仕方なく注文通りのチャーハンを出しますが、ジャンは料理に口もつけず、匂いを嗅いでレンゲでちょっとガサゴソチャーハンを掘り返した後、厨房に突撃。
作った本人に直接ダメ出しをしまくった挙句、チャーハンをゴミ箱に捨てながら「これ、料理?」と煽ります。
読者側に「あぁそういう主人公なんだなぁ」というのが最初から分かるようにしている親切設計ですね。
ジャンは本当にクズなのか?
ジャンは両親が子どもの頃に他界しており、おじいちゃんとほぼ二人だけで生きていました。
このおじいちゃんが料理にしか興味のない人間で、ジャンは相当厳しく料理を叩きこまれています。ジャンの背中にある傷の数々もその指導によるものです。
学校には通っていたらしいですが、出てきた担任らしき人も正直相当なクズであり、両親のいないジャンを馬鹿にした結果、ジャンに物理的にボコボコにされています。
こんな閉鎖的な環境にいたため、ジャンはそもそも人を傷つけてはいけないとか、人のことを考えましょう、みたいな社会で生きていく上で他の人に要求される感覚を持っていなかったと思います。
実際、前述のマジックマッシュルーム事件の後、ジャンを殴ったキリコの腫れあがった拳を見て、自分がとんでもないことをしたのではないかと思っているような描写があるのは、それが悪い事だと本当に思っていなかったからであり、
ドリアン+ワインという食べ合わせで苦しんでいる審査員を庇い、助けた(後述)のは、自分がその苦しみを身を以て知っているからだと考えられると思います。
つまり、ジャンに欠如しているのは善悪の一般的な判断基準と、人の苦しみへの共感性であって、それが理解できる状態になればひねくれた態度ではあっても、好意的に取れる行動もたくさんしていると思います。
ジャンに関しては並の人以上に誠実だったり、優しいところがある(後述のエピソード参照)と思っているので、あまりよくジャンを知らないけどクズだと聞いたことがある、という方はそういう気持ちで見てみてください。
本題
では、ここからは本題である「ジャンのいいところ」を挙げていきます。
ジャンのいいところを挙げて、ジャンの評価を上げていきましょう。
ジャンのいいところ1:旨い料理を作るためなら努力を惜しまない
(1巻)「地味なのはおまえのほうだろ。オレは汗をかくだけのものは作った!」
これは1巻の最後の方の勝負で言ったセリフです。
相手がいわゆるアイドル的な立ち位置にいる料理人で、高級食材を使って派手なパフォーマンスで審査員や観客を魅了するタイプでした。
それに対してジャンは安い食材を使って地道な手順で汗だくだくになりながら料理を完成させました。
料理完成後、汗一つかいてない相手側が「おや秋山クンすごい汗だね~。地味な料理を必死に作ったんだねハハハ~」みたいな感じで煽ってくるのですが、そこでジャンが
「地味なのはおまえのほうだろ。オレは汗をかくだけのものは作った!」
と返すわけです。
二人のスタンスの違いを言うとすれば「料理人のために料理がある」というのが相手で、「料理のために料理人がいる」というのがジャン、という感じでしょうか。
審査員も最初は派手なパフォーマンスや食材に引っ張られて相手選手有利な評価をしていましたが、最高の舌(と最悪の人格)を持った大谷だけはジャンの料理の美味さに気づき、
ジャンはその大谷をうまく使うことで他の審査員にも自分の料理の美味しさを気づかせ、
最終的には168対32の大差でジャンが勝っています。
(2巻)「料理は経験の蓄積だ」
これは上のエピソードの次の勝負で言ったセリフです。東京03のネタとは関係ありません。
ここでの相手はいわゆるデータキャラで、自分の腕ではなく、ハイテクな料理器具と理論を武器に料理を作るタイプの人でした。
この人はジャンのように自分の腕で料理を作る人たちを「旧式」と見下し、低温調理器に食材を入れた後は音楽を聴きながら時間を潰すという余裕を見せていました。
それに対してジャンは2時間フルに使ってやっぱり汗だくになりながら手間をかけて料理を完成させます。
なんか上のエピソードと似た構図ですね。ちなみにジャンは食材も相手よりグレードの低いものをつかっています(この勝負に限らず、格下と見た相手には劣る食材を敢えて使うことが多い)。
相手は、「料理人の経験や腕」より、「自分の理屈やハイテク調理器」の方が上だと思っていたようですが、
結局は最後にジャンの言葉に惑わされて余計な手間を加えてしまったことにより、ちぐはぐな料理だと酷評されてしまいます。
その後相手選手に対して、
「料理は経験の蓄積だ」
「何千回も何万回も鍋を振った腕こそがうまい料理を作るんだ」
「おまえのデータやマニュアルなんてのはオレの経験のほんの一部でしかない!」
などと言っていますが、圧倒的な経験値が無いとなかなか出てこないセリフだと思います。
(4巻)「楽してそこそこ旨い料理を作るくらいなら大変でもいいからとびっきり旨い料理を作りたいんだ!」
これはライバル兼ヒロインであるキリコとハモるように言っていたセリフ。
五番町飯店の新メニューを作る中で、ジャンは皮を二度巻かなくてはいけない春巻きを考案します。
二度巻く必要があるせいでへとへとになりながらその春巻きを作り続けますが、
(キリコも手間のかかる春巻きを考案したため、ジャンと同じぐらい疲弊していた)
そのへとへと具合を見た人に「もっと楽な春巻きにしておけば良かったのに」と言われた時に返したのが上のセリフ。
ジャンとキリコは料理への姿勢として対極にいるような立ち位置ですが、言っていることはともかく目指しているところは大体同じですよね。
(ジャンは勝負に勝てればOKで食べる人なんかどうでもいい、キリコは食べる人第一、と口では言っている)
(7巻/R10巻)旨い料理の為なら手が火傷することもいとわない
ジャンは料理を作る際、微細な温度調整が必要な時に自らの手で温度を測り調整しています。
これは祖父の指導方法がそうであったからだと思いますが、その結果手を低温火傷しています。
ちなみに11巻では、これと真逆で冷凍庫の中に閉じこもって料理をしていたこともあります。
出てきたときには立っていられないほどの状態になっていました。
命かけすぎぃ。
(R10巻)給料は月12万
これは「旨い料理を作るための努力」とは違いますが……。
ジャンは無印時代も、そこから数年後のRでも給料は月に12万らしいです。
単位もはっきり「えん」と言っていたので日本円で間違いないと思います。
良くて同格の料理人たちですら「最低月100万提示されている」と言っているので、ジャンも五番町飯店以外で働けばそれ以上はもらえるのでしょう。
でも、本人は給料の額を心の底から何とも思っていないようで、そんなものより最高の料理を作れる環境に居られることの方が多分重要なんでしょう。
ジャンのいいところ2:小此木には超優しい
(全体)誰も他人にアドバイスをしない中、小此木に料理のアドバイスを多くしている
小此木はジャンと同じ五番町飯店で働く見習い料理人で、年齢的にもジャンとほぼ同じです。
ただ、腕は比べるべくもなく低く、作中の扱い的には素人レベルです。
(五番町飯店は日本の頂点に立つ中華料理屋のはずですが……)
そんな小此木は周りからも軽んじられて、ロクに何も教えてもらえなかったり、作った料理を食べてももらえないことも多いです。
が、他人に超攻撃的なハズのジャンだけが、丁寧に料理を教え、小此木が作った料理を周囲に食べるようさりげなく促すこともあります。
まぁ料理へのアドバイスに関しては、小此木相手に限らずいろんな人にしている気もしますが、小此木に対しては純粋な優しさからでしょう。
(1巻)小此木の優しさに素直に感謝していた
そもそも小此木にだけ超優しくなったきっかけは間違いなく、1巻でジャンが(あのジャンが)料理に大失敗して、一人で大泣きしているところに小此木が慰めてくれたことでしょう。
ジャンは唯一の家族である祖父がスパルタだったので人は攻撃的なのが普通だと思っている(そもそも自分が攻撃的という認識もない)と思いますが、そんなジャンが気にくわないから他の人もジャンに対して攻撃的になって、尚のことその「普通」から抜け出せない。
そんな中で小此木だけがジャンに優しくしてくれた。
これは人生初というレベルの体験だったのだと思います。
その時の小此木に「お前……いいヤツなんだな」と言い、それ以来良い関係を築いています。
この話を知ると、ジャンの性格は環境によるところが大きく、意外と素直だと思えると思います。
(3巻)料理人への道をあきらめかけた小此木に中華料理の基本を教えている
ここからは小此木に対するやさしさの具体的なエピソードです。
小此木は周りからバカにされていて、作った料理を食べてももらえないことが多いですが、本人は「そんな~」ぐらいで済ませて、あまりショックを受けていないように見えるのが殆どです。
なのですが、作中一度本気(?)で料理をやめようとしたことがあります。
そこでジャンが中華料理の基本を丁寧に教え、結果、周りが「まとも」と評するレベルの料理を作ります。
これのおかげで自信を取り戻します。
ちなみにジャンは料理完成後、「こんな基本も知らないのに料理人をやめるとかやめないとか笑っちまったぜ」ということを小此木に言っています。
もちろんバカにしているわけではなく、まだまだ成長の余地はいくらでもあると励ます意図があったと思います。
(普通に思ったことを言っただけだと思いますが、小此木以外にこんなセリフは言わないと思います)
(3巻)小此木の料理を馬鹿にした蟇目に食って掛かっている
上のエピソードから続きますが、蟇目(ひきめ)という五番町飯店の元料理人が、小此木が作った「まとも」な料理を食べ、「マズい」とぶち切れるシーンがあります。
この人はジャン以上にすさまじい人で、小此木に対して容赦ない暴力を加えます。
そこでジャンが割って入って「この料理を教えたのはオレだから、料理に対する評価はまずオレに言え」と小此木を庇うようなことを言います。
この話以外にも、ジャンは小此木の料理は決してバカにせず、良いところはそのまま伝え、悪いところは適切なアドバイスをしているので、純粋に小此木が馬鹿にされるのが嫌なのだと思います。
ジャンのいいところ3:小此木以外にも人助けは結構している
(7巻)自分の料理の材料や料理法が分からない大谷に対して、ヒントを出して正解させている
ジャンのライバルというか因縁の相手として、神の舌を持つと言われる大谷がいます。
この大谷はジャンが認める程なので、審査員としては間違いなく作中一の人なのですが、ジャンに色々酷い目に遭わされた結果、彼を潰すために色々画策している人です。
とはいえ、この人もジャンに勝る(?)とも劣らない人間性の持ち主であり、金で料理の評価を操作したり、料理人を小馬鹿にしたりしているので、ジャンに限らずいろんな料理人から嫌われています。
料理人をバカにするときによくやっているのが、料理を食べずに香りや見た目だけで材料や調理法を当てる方法で、7巻ではジャン・キリコ・ヤンを貶めるための大会を企画するのですが、
むしろキリコ・ヤンに良いように扱われ作戦は失敗します。
なのですが、ジャンだけはヒントを大谷に与え、大谷に材料や調理法を当てさせます。
これによって、見ていた観客から「キリコやヤンの料理は当てられなかったけど、ジャンの料理を当てられるなんてすげぇ」と何とかメンツを保ちます。
(10巻)ジャンたちへの嫌がらせのためにサメ料理をお題にした大谷に対する観客からのブーイングを黙らせた
大谷はジャンたちを潰すために色々画策しているのは前述の通りですし、常にそうなのですが、美味い料理を作らせないために敢えてマズいサメ肉をお題にしたことがあります。
単にサメ肉をお題にしただけではなく、その中で色々罠を仕掛けるのですが、それらをことごとく突破するジャンたちを見て、思わず観客の前で「美味いサメ料理なんか作れるわけないやろ」というようなことを言ってしまい、その結果、サメ肉をお題にしたのは嫌がらせだとバレてしまい、会場全体から大ブーイングを受けます。
そこをジャンがうるせぇと一喝し、サメ肉がマズいことぐらい知っているし、それでも美味い料理は作れると豪語し、ブーイングを黙らせます。
上で挙げている7巻のエピソードも含めて、大谷を助ける意図だけだったとは思いませんが、結果的に他の料理人が知らぬ存ぜぬの中で、ジャンだけが大谷を助ける行動をしたわけです。
「お前……いいヤツなんだな」と思いませんか。
(10巻)リポーターとカメラマンをかばって火傷している
ラー油は作る過程で鍋の中で爆発(作中ではげっぷと表現)するらしいのですが、この爆発現象を知らないリポーターとカメラマンがうっかり鍋の中をのぞいてしまいます。
それに気づいたジャンがとっさに二人を蹴り飛ばし、代わりにジャンが爆発したラー油を頭から被ってしまいます。
これにはリポーターたちも申し訳ないと謝りますが、ジャンは良いラー油ができたと笑って許します。
ジャンを褒め称える記事のつもりですが、正直ジャンらしからぬ聖人エピソードだと思います。
(5巻)五行のせいで倒れた審査員を助けている
五行と言うジャンの中でも屈指の人気キャラ(だと思う。ボクも好き)がいるのですが、コイツがジャン以上にやばい人で、ジャンの料理を貶めるために審査員が死にかねないほどの策を弄します。
(毒を盛ったわけではないですが、それとほぼ同等のことをしました)
この時ジャンはとっさの判断でその料理(というか食前酒)を審査員の手から叩き落し、口にして倒れてしまった審査員一人はその場にあった食材(というかカエル)を使って助けています。
これはあくまで主に自分の料理の評価を下げさせないためにやったことだと思いますが、助けようとしたときに一層声を張り上げたのは純粋な人助けの気持ちもあったからだと思っています。
ジャンはその審査員の苦しみを身を以て知っていたわけですし。
ジャンのいいところ4:強敵相手には卑怯なことはしない
ジャンは作中、
- 相手の料理が冷めるとマズくなると分かっていて、自分の料理を先に出しつつ、そのマズさを際立たせる料理を作った
- スプリンクラーを作動させ、他の人の料理を水浸しにした
- 相手の使用する油を別の油にすり替えた
など、卑怯な真似を結構しており、勝つためには手段を選んでいないような性格をしているような印象を持ちます。
が、相手が強いときほど、むしろそういった手段は使わず、純粋な腕のみで挑んでいます。
これは多分、自分の方が腕が上だという自負からだと思います。相手が明らかに格下の場合は、明らかだからこそ本気を出そうという気にならない、という感じでしょうか。
(9巻)黄蘭青が百蘭王あると既に知っていることを明かした
中国すべての料理を支配する「中華料理界の皇帝」と言われる「百蘭王(バイランワン)」という人物がいます。
人物を指すというより「地位」という方が近いと思いますが、無印の最後の大会の参加者の中にこの百蘭王が紛れ込んでいることが分かります。
(まだ完全に百蘭王を継いでるわけではないものの、次期の百蘭王になることがほぼ確定している人物)
先代百蘭王の腕は凄まじく、過去の「階一郎」と「睦十」(ジャンとキリコの祖父たち)ですら、全く及ばないレベルでした。
そのため、ジャンたちは一体誰が百蘭王なのかというのを大会中に探り、遂に「黄蘭青(コウランセイ)」という人物こそが百蘭王であることを突き止めます。
そして、睦十が黄蘭青を油断させるために自分たちが既に百蘭王の正体に気づいていることを隠させようとする中、ジャンだけはその意に反して「黄蘭青が百蘭王であることを知っている」とはっきり本人に告げます。
黄蘭青の3回戦の相手はヤンであったため、ジャンと戦う前にまだ本気を出していない黄蘭青がヤン相手に敗退してしまう、ということを危惧してのことです。
ジャンのこの行動にはキリコも含めた五番町飯店の面々も「黙ってればヤンの方が有利だった」だの「味方の足を引っ張ってまで百蘭王と戦いたいのか」だのと非難します……が、
ジャンの黄蘭青と戦いたいという気持ちを無視して、そんなことを強要する五番町飯店の方が怖いな~と強く思います。はい。
ちなみに件のヤン本人も「本気の黄蘭青に勝てても自慢にならないからむしろジャンに感謝してる」と全く責めません。むしろ黄蘭青に負けると思ってる周りの反応の方が傷ついてるんじゃないんかな。
腕はジャンやキリコと比べると一段下という感じだけど、性格は悪い事しないジャンみたいな感じなので、この作品一番の聖人はヤンかもしれない。
ちなみに小此木はジャンならそういうことをするだろう、ということを事前に見抜いていました。さすが親友。
(13巻)睦十との勝負を最期まで渇望していた
上の百蘭王のところで、睦十が先代百蘭王にボロ負け(あくまで結果は階一郎と二人掛かりでようやく引き分け)したというようなことを書いていますが、
先代百蘭王がそこから急激に衰えているのに対し、睦十はそこから凄まじい成長を遂げています。
どれほどの腕かと言うと、ジャン・キリコ・黄蘭青が大会決勝で作った料理を1回見ただけで全員の料理を再現しつつ、味ではそれを超える程です。
しかし、その大会決勝を見て遂にジャンの腕を認め、自分と戦うことを睦十は認めます。
ただ、ここに大谷が茶々を入れてきた結果、もしジャンが睦十に負けた場合、ジャンはその腕を大谷にあげる=料理が二度とできなくなる、という条件を要求されます。
(あくまで要求をしたのは大谷で、睦十はそれを強く止めていた)
ジャンは、大会決勝の3人の料理を再現するほどの腕前を見ていたので、勝つのは厳しいのは分かっていましたが、それでも「自分が誰かに劣るなんてガマンできない」とその条件を飲みます。
その料理の最中で睦十が倒れ、そのまま帰らぬ人になってしまったため、結局は決着付かずで終わってしまいますが、病室でも「死なれたら勝負できないんだぞ」と本気で睦十を引っ張り起こすほど焦っていました。
恐らく戦ったらほぼ確実にジャンが負けていたと思いますが、それでも大きなリスクを飲んで戦いに挑んだのは凄いと思います。
(まぁ仮に負けてもジャンが本当に腕を大谷にあげるとは思いませんが)
最後に
ということで、ジャンの良いところを色々挙げてみました。
究極の善人とは思っていませんが、「ただの酷い人」から「人より良いところもある」ぐらいに評価が上がれば良いです。
内容がどういったものになるかは分かりませんが、今度アニメ化するらしいので、そういう目線でも見てみるときっと面白いですよ。