




- 概要
- 逆転裁判1-1話
- 逆転裁判1-2話
- 逆転裁判1-3話
- 逆転裁判1-4話
- 逆転裁判1-5話(蘇る逆転)
逆転裁判1(蘇る込み)に出てくる犯人たちを、やったことや動機なんかを整理して「悪質度」を点数化しています。各話ごとに登場する犯人について、「どんな事件を起こしたか」「どれぐらい悪かったか」「他の犯人と比べてどうか」を見ていく内容です。
・悪質度:60点
・犯人分類:真犯人
・職業:新聞勧誘員
・やったこと1:(50点)「高日美佳」宅に空き巣として入り込み、家に戻ってきた「高日美佳」に向かってとっさにそばに置いてあった「考える人の置時計」で一発頭部を殴り、結果死亡させた(50点)
・やったこと2:(10点)その罪を目撃者と偽り、「高日美佳」の彼氏だった矢張政志になすりつけた
記念すべき(?)逆転裁判シリーズ最初の犯人。最初の導入時点で犯人が分かるタイプの話で、チュートリアルステージです。相手検事もチュートリアル恒例のアウチ検事。
正直見るからにうさんくさいので最初のあらすじを見なくても超怪しいと思うタイプの人。
普段は新聞勧誘員をしており、その仕事の傍らで日常的に空き巣をしていたらしく、今回は入った家の物色中に、家主が帰ってきてしまったため、とっさにそばに置いてあった「考える人の置時計」で一発彼女の頭部を殴って殺しました。
殴った直後の動転具合や「考える人の置時計」の頭の方(土台の方が殺傷力は高そう)で殴ったことから、殺すつもりまではなかったと思います。
そしてその罪を「高日美佳」の彼氏だった矢張政志になすりつけようと、検察側証人として出てきたところをナルホド君に真実あばかれたと……。
ちなみに「逆転検事2」で再登場しており、刑務作業をしていたことから懲役刑ないしは禁固刑を受けている模様。すなわち、死刑は受けてないと思われます。
恐らく(現実の裁判ならともかくゲーム内的には)「強盗致死」ということになるので、その場合我が国の法律では無期懲役以上らしいので、順当に考えれば無期懲役刑を受けていることになります。
そこでは模範囚という扱い……まぁ逆転裁判の犯人の中ではマシな部類の人な気もするので妥当かもしれない。刑務所長と取引がある、つまり裏のある模範囚ですけどね。
悪質度は60点としていますが、彼を基準に他の犯人たちの評点(?)を付けていこうと思います。
・悪質度:250点
・犯人分類:真犯人
・職業:情報会社「コナカルチャ―」社長、いやプレジデントだ
・やったこと1:(100点)小中の悪事を調べていた弁護士「綾里千尋」を「考える人の置時計」で一発頭部を殴り殺害
・やったこと2:(30点)殺害後、「綾里千尋」の事務所(=綾里法律事務所)にあった自分に関する資料を持ち去った
・やったこと3:(10点)殺害前に「綾里法律事務所」に盗聴器を仕掛けていた
・やったこと4:(0点)情報会社の社長という立場を利用して、数多くの弁護士や裁判官、検事や政治家などの秘密を握り脅迫
・やったこと5:(40点)今回の審理についても裁判官や検察に対して裏で手を回していた
・やったこと6:(0点)脅迫して、億単位の金品を得ていたこともある
・やったこと7:(0点)脅迫の結果、自死した人間もいる
・やったこと8:(10点)今回の殺人では、「綾里千尋」の妹である「綾里真宵」に罪を着せようとした
・やったこと9:(30点)その際、秘書にも協力させた
・やったこと10:(30点)また、担当弁護士というか主人公である「成歩堂龍一」にも罪を着せようとした
点数が100点を軽々超えてしまった。前話の山野さんに比べたらこうなってしまう。
ニポンゴが苦手な情報会社「コナカルチャ―」の社長。でも英語はもっと苦手っぽい。
ともかくやっていることが多すぎる。これでも氷山の一角の可能性は十分にある。
まず山野さんと比べると明確に計画を練った上で殺しています。この時点で比較にならないぐらい重い。
その罪を他の人に着せるのは(よくないけど)まぁあるだろうとしても、他人(秘書)をそれに巻き込んでいるのはよろしくないと思います。
千尋さん殺しの点数の半分にしていますが、これは殺しは当人や周囲の人にとって何より辛いことであるということと、本人が脅迫して社会的に大きな影響を与えるようなことをしたとははっきりしていないからです。
また、情報会社の社長という立場を利用して、いろんな人の秘密を握り、政財界の重要人物を自らの都合のいいように動かしているらしいのも非常に重いでしょう。
自死に追い込んでいるケースでは、明確な殺意を持っていたわけではないものの、山野さんのような傷害致死(暴行の意思はあっても殺そうと思ってはいなかったケース)とは違って、長い苦悩を与えて殺しているので重いでしょう。
ただ、これらは本件とは関係が無いので点数は付けていません。
でもこの件について深堀りしたら今回の件の点数ですら雀の涙になるほど膨大な点数になるだろうとは思います。
被害者が主人公の上司であることも含めて、やっていることはシリーズ内でも屈指の悪行なのですが、検察局を脅せばずっと雲隠れできるのに、自らのこのこ証言台に現れて、結局捕まるというアホムーブが小物感を誘っていると思います。
・悪質度:10点
・犯人分類:共犯
・職業:小中大の秘書
・やったこと1:(30点)「小中大」による「綾里千尋」殺害後に、警察を呼んで「綾里真宵」に罪を着せようとした
・やったこと2:(上に含まれるため0点)証言台でも「綾里真宵」に罪を着せようとした
・やったこと3:(-20点)これらは「小中大」によって無理やり協力させられていたと思われる
小中の秘書。真宵ちゃんに罪を着せようとしました。
やっていることは警察への通報と偽証ですが、ほぼ間違いなく小中の殺人計画を最初から知っており、それに協力していたと思われます。
つまり殺人ほう助です。
ただ、彼女も小中を恐れていたところがあり、実態としては脅迫により無理やり協力させられていたと思われるため若干点数を下げています。
小中は国家権力も手中に入れているため、警察へ伝えたところで意味はなく、どうしようもなかったという意味でぐっと点数を下げています。
・悪質度:0点
・犯人分類:その他
・職業:弁護士
・やったこと1:(30点)法廷で「小中大」を脅迫して無理やり罪を認めさせた
・やったこと2:(-30点)「小中大」が悪いし、裁判官も特に口出ししてなかった
0点なら書かなくていいじゃないかとか言われそうだけど、とても気になったので。
最後の最後、あと一歩で罪を認めない小中に対して、「小中大」が脅迫していた人物の名前を"法廷内で"読み上げ、「もし罪を認めないならこのリストをメディアにぶちまける」とか言って無理やり罪を認めさせました。
正直彼女の立場なら気持ちはよくわかるし、結果巨悪にトドメを刺しているので、ボクが咎めることは全くないのですが、せめて裁判官と検事は何か言えよ、ととても思いました。
・悪質度:45点
・犯人分類:真犯人
・職業:トノサマンプロデューサー
・やったこと1:(0点)襲い掛かって来た「衣袋武志」から身を守るために結果的に彼を死なせてしまった
・やったこと2:(20点)弱みを握って、彼が殺意を抱くほど長年安い金でこき使っていた
・やったこと3:(-10点)5年前に故意か事故か不明なものの、自分に近しい人(身内か恋人)を「衣袋武志」が死なせており、姫神側も彼のことを憎んでいた
・やったこと3:(5点)自分が罪に問われないよう、現場工作をし、結果として「荷星三郎」が逮捕されることになった
・やったこと4:(15点)現場工作には、自分に言いなりであるディレクターも協力させた
・やったこと5:(10点)スタジオの人間にも自分たちがスタジオ(現場)にいないように証言させた
・やったこと6:(0点)日常的に反社会組織と関わりがある(というより彼女自身がそちら側の人間かもしれない)
・やったこと7:(5点)「成歩堂龍一」が持っていた5年前の事故の写真を奪うために、反社の人間をけしかけようとした
・やったこと8:(0点)5年前の事故もスキャンダルにならないように反社の人間を利用してマスコミを黙らせた疑惑がある
第3話の真犯人。ただし正当防衛になる確率は高そうで、殺人自体を罪とは言いにくい。
事件は5年前の出来事とつながりがあり、その出来事とは衣袋さんがリハーサル中に巧くんという共演者がコテージの階段から落ちて尖った鉄柵の上に落ちて死亡したというもの。
これは事故という扱いになったものの、巧くんは姫神さんにとっては近しい人物だったらしく、事故という結果に納得してない模様。
この事故を衣袋さんの弱みとして以降5年の間ずっと安い金額でいいように扱っていたらしいです。以前は衣袋さんはヒーロー役をやっていたのに突然悪役をやるようになったのもこのせいらしい。
そして長年言いなりだった衣袋さんがついに怒りを爆発させて、姫神さんを殺そうとしたのが今回の事件。
しかし姫神さんに抵抗され、結果、5年前同様に今度は自分が鉄柵の上に落ちて死亡したというモノ。
そんな鉄柵片付けろ。
何にせよ正当防衛になる確率が高そうな事案。
その後の現場工作はよろしくないと思いますが。
ここまでが今回の事件についての話。
衣袋さんが長年の間言いなりだったのは、「5年前の出来事が事故ではなかったから」というのが姫神さんの主張。
ただ、5年前の事故について姫神さんはその瞬間にその場に居合わせていたわけではなく、あくまで事故後にかけつけただけ。事故と強く疑えるほどの情報を彼女自身は持っていないと思います。
悪いように考えて衣袋さんに対して酷い扱いをしていたのはどうかと思うということで、減点の中で加点しています。
とはいえ真相が明らかになった後、特に取り乱すことも無く言い訳もせず素直に罪を認めたのは、5年前のことで衣袋さんを憎んでしまうことをどうしても抑えられなかったからではないかと思っているため、その部分については減点しています。
また、今回の事件について自分に疑いが掛からないように多くの人間を巻き込んでいるのは大きなマイナスだと思います。
ナルホド君が持っていた5年前の写真を力づくで奪い取ろうとしたのもマイナスですが、近くで見張っていたイトノコさんのおかげで未遂に終わったのでここは多少低めにしています。
荷星さんに疑いが掛かった件については、そうなった原因は衣袋さんにあったことと、彼女自身は特定の誰かに罪を着せようとしたわけではないであろう、ということで低めにしています。
ちなみに反社組織と関わりがあること自体は今回の事件と無関係なので特に評価対象にしてません。
また、5年前の事故のスキャンダルをもみ消したのもあくまで疑惑のため評価対象にしてません。
・悪質度:10点
・犯人分類:共犯者
・職業:トノサマンディレクター
・やったこと1:(10点)「姫神サクラ」に協力して、現場偽装の死体運搬を行った
・やったこと2:(5点)自身や「姫神サクラ」に疑いが掛からないよう偽証も行っている
・やったこと3:(5点)また、スタジオの人間たちに自分たちの存在を隠すようにした件の片棒を担いでいたと考えられる
・やったこと4:(-10点)これらは力関係で逆らえない「姫神サクラ」に半ば無理やり協力させられていた
姫神さんに逆らえないトノサマンのディレクター。トノサマンは彼が作ってるんだぞ。
今回の事件の現場の偽装や偽証をしています。
やったこととしては前話の梅世さんと似ていますが、梅世さんは計画殺人の共犯者だったのに対し、こちらは突発的な死亡事故、あるいは正当防衛についての事後の話なので本質的にはまるで違う。
ただ、梅世さんとは違って、姫神さんと圧倒的な力関係があったわけでもないので、点数的には彼女とトントンにしています。
そもそもウザタクさんは姫神さんにいじめられるの喜んでたらしいし……。
ちなみに彼は逆転検事でもシャバ(空港)で少しだけ出てきています。
・悪質度:-10点
・犯人分類:被害者
・職業:特撮アクター(トノサマンのアクダイカーン役)
・やったこと1:(30点)返り討ちに遭ったものの「姫神サクラ」の殺害を企て、実行した
・やったこと2:(10点)その罪を「荷星三郎」に着せようとした
・やったこと3:(-50点)5年もの間「姫神サクラ」にいいように扱われていた
被害者ですが彼にも大きく原因の一端があったので……。
そもそも彼が「姫神サクラ」の殺害をしようとしなければ今回の事件は起きていなかった。
また、その罪を最初から荷星さんに着せようとしていたのは良くないと思います。
ただ、折れたトノサマンスピアーを持っていっていったことから実はそれほど強い殺意はなかったのではないかということと、未遂に終わっていることから点数は低めにしています。
荷星さんに罪を着せようとしたのは「自分が姫神さんのせいでずっと悪役ばかりやらされていたため、主役の荷星さんを憎んでしまった」という予想でしたが、そういう気持ちがあったのはまぁしょうがないとしても、さすがにこれは荷星さんにとって理不尽だと思うので減点しませんでした。
5年前の事故のことで姫神さんの言いなりになっていたことについては大きく減点しています。
もちろん彼が5年前の事故について世間に打ち明けることもできたのかもしれませんが、彼一人がそれを言ってもどれほどの信憑性があるかもわかりませんし、事故でも役者として大きな影響はあるかもしれませんし、同じスタジオのみんなにも影響があるかもしれません。本当に事故であったとしたらそういった負の面を抑えて、なおのこと世間に打ち明ける理由もないです。
結局、事故自体を隠されてしまったため彼自身罪なのか分からないまま負い目を感じ続けることになってしまったのだと思います。
姫神さんにも事情があったので彼女が極悪とは言いませんが、結果的に衣袋さんはどうにもできない状態にさせられて5年も塩漬けと言うか酷い扱いを受け続けることになってしまったのはさすがに可哀想だと思います。
・悪質度:300点
・犯人分類:教唆犯(ひょうたん湖殺人)・真犯人(DL-6号事件)
・職業:検事
・やったこと1:(95点)【ひょうたん湖殺人】「灰根高太郎」を利用して、彼が恨みを持っていた「生倉雪夫」を殺させた
・やったこと2:(30点)【ひょうたん湖殺人】その罪を「御剣怜侍」にかぶせようとした
・やったこと3:(30点)【ひょうたん湖殺人】都合の悪い証拠の隠蔽や証言の操作をしていた
・やったこと4:(30点)【ひょうたん湖殺人】ナルホド君たちの持っていた「灰根高太郎」への指示書をスタンガンで無理やり奪う
・やったこと5:(80点)【DL-6号事件】自分の不正を暴いて経歴に傷を付けさせた「御剣信」を殺害
・やったこと6:(35点)【DL-6号事件】警察署に保管されていたDL-6号事件の証拠を隠滅
・やったこと7:(4に含まれるため0点)【DL-6号事件】ナルホド君たちの持っていたDL-6号事件の証拠をスタンガンで無理やり奪う
4話は事件が「ひょうたん湖殺人」と、15年前の事件である「DL-6号事件」の2つありますが、まぁどちらにも関与しているのでこの話のメインの犯人と言って良いでしょう。
現職、しかも担当検事が犯人という現実だったらすごいニュースになりそうな話です。
最終的には死刑となり、執行までされているような描写になっています。
2話の小中さんも悪質でしたが、狩魔パパ(=狩魔豪)は実質2人殺しているので点数的には上……まぁあくまでゲーム中の事件だけで判断しているからそうなるだけで、トータル的には小中さんの方がよっぽどヤバいと思います。
狩魔パパは「ひょうたん湖殺人」においては、2人(生倉と御剣)に恨みを持っていた灰根さんを利用して、生倉は殺害、御剣にその罪をかぶせることで社会的に抹殺しようとしました。
直接手は下してませんが、狩魔パパが灰根さんに指示をしなければ殺人は起こらなかったでしょうから、ほぼ殺人と同等の点数にしています。
御剣に罪を着せようとしたのも梅世さんと同じ点数にしています。計画的だからね。
また、これは日常的にしていたらしいですが、検事という立場を利用して証拠の隠蔽や証言の操作をしたのも重いです。
ただ、逆転裁判ではこれが当たり前に行われているので、そういうリテラシーなのかということで低めにしています。
ナルホド君とマヨイちゃんから「灰根さんへの指示書」を奪っただけならそれほどでもない(良いという意味ではなく、犯人なんだから自分の不都合な証拠を隠そうとするのはまぁしょうがないのかなという意味です)ですが、その際スタンガンを用いて無理やりに奪っているのでここも大き目な減点にしています。
ここまでが「ひょうたん湖殺人」の話で、次が「DL-6号事件」です。
「DL-6号事件」においてはばっちり自らが殺人をしています。
地震で止まったエレベーターの扉が開いたら、酸欠で気絶した御剣パパ(=御剣信)と拳銃があり、そのままその拳銃を利用して殺害しています。
計画性は無かったのでその分点数は下げています。
ただ動機は「自分が行った不正を御剣パパに暴かれたから」というものなのでそこは減点の要素は無しです。
しかも息子の御剣怜侍にまで恨みを募らせて、「ひょうたん湖殺人」を計画したという執念深さ。
「ひょうたん湖殺人」の審理で「DL-6号事件」が掘り返されるのを予想して、その証拠の隠滅も図っています。
この際も検事という立場を利用していたり、スタンガンを用いて無理やり奪ったりしているので厚めに減点しています。
2件の殺人、しかもどちらも動機としては自分由来のものなので悪い人に見えますが、孫や娘や奥さんに対する愛情は随所に感じられます。
また、不正だらけではあったでしょうが検事オブザイヤーという、その年一番優秀な検事を讃える賞を何度ももらっています。
彼のやったあらゆることがカンペキを妄信しすぎた結果、と考えれば彼が何故それほどまでにカンペキを固辞し続けたのか分かれば多少の同情の余地はあるのかもしれません。
・悪質度:35点
・犯人分類:真犯人(ひょうたん湖殺人)
・職業:ボート小屋の管理人
・やったこと1:(100点)差出人不明の手紙の指示に従って「生倉雪夫」を殺害
・やったこと2:(15点)その罪を「御剣怜侍」にかぶせようとした
・やったこと3:(-80点)「DL-6号事件」にて、無実だったにも関わらず、「生倉雪夫」の意図に反した弁護活動によって職と婚約者を失い、15年間心神喪失の芝居をしなくてはならなくなった
狩魔パパの出した手紙の指示に従って「生倉雪夫」を殺害した「ひょうたん湖殺人」の主犯です。
指示があったとはいえ強要できる関係にあったわけではない……というかそもそも灰根さんは差出人が誰か知らなかったので、自らの意思で長年の恨みを晴らすべく実行したと言わざるを得ず、殺人自体は2話の小中さんと同じ点数を付けています。
しかし、そもそもの始まりは15年前の「DL-6号事件」ですが、本当に無実だったのに、生倉がそれを信じずに心神喪失状態の芝居をさせて責任無能力者として無罪を勝ち取ったために、灰根さんの人生はとんでもなく狂わされることになっています。
職は無くなり、婚約者も世間のパッシングに耐えられず自殺(これは世間も悪いですが)、しかもその後ずっと心神喪失の芝居をしなくてはならなくなりました。
当時のことは厳密には分かりませんが、心神喪失の弁護方針は灰根さんの意図に反する事だったようです。
生倉も灰根さんのためを思ってその意図に反したわけではなく自分のために無罪を勝ち取った……と生倉の当時の上司も言っています。
それが殺されるほど悪い事とまでは思いませんが、それはそれとして少なくとも灰根さんは可哀想なのですごーく減点しています。
ただ、御剣も「DL-6号事件」にて実際には無実だったにもかかわらず、「御剣がDL-6号事件の真犯人であり、その罪を自分が被ったせいで人生が破滅した」と考え、「ひょうたん湖殺人」の罪を彼に押し付けようとしたのは、結局生倉と同じことをしていると思うので、その点については一切減点していない……どころか加点しています。
・悪質度:10点
・犯人分類:その他(ひょうたん湖殺人)・その他(DL-6号事件)
・職業:検事(ひょうたん湖殺人)・小学生(DL-6号事件)
・やったこと1:(10点)「ひょうたん湖殺人」で法廷が明らかになってからしか真実を「成歩堂龍一」に話さない
・やったこと2:(0点)「DL-6号事件」で拳銃を投げて暴発させ、その銃弾が「狩魔豪」の肩に当たった
「やったこと2」の方はどうでも良いです。拳銃を投げたら危ない事くらい分かるでしょうが、子どもでしたし当時はまともな精神状態でも無かったでしょうし。
そんなことよりこいつさぁ、「ひょうたん湖殺人」のこと軒並み当事者として「分からない」「分からない」言いまくって、法廷でいざ真実が明らかになると「その通りだ」とか言うんですよ。
最初から知ってることは全部言えと。
例として、「凶器と思われる拳銃に御剣の指紋が付いていたこと」について理由を聞いても最初は「私にも何が何だか……」みたいなこと言っておきながら、法廷で「被害者のフリをした犯人があらぬ方向に撃って、その後わざと犯人が落とした拳銃を御剣が拾った」という話が出ると「うむ、その通りだ」みたいなことを言うんですよ。
最 初 か ら 言 え よ 。
・悪質度:-50点
・犯人分類:その他(DL-6号事件)
・職業:霊媒師
・やったこと1:(0点)「御剣信」の霊媒をして、「DL-6号事件」の犯人が「灰根高太郎」だと発言
・やったこと2:(-50点)「灰根高太郎」が無罪になったせいで、霊媒がインチキとして綾里家の名声は地に落ち、自分が姿をくらますことになった
これは点数ではなく、すごく気になっていることがあるので書いています。
「DL-6号事件」にて、警察は非公式に舞子の霊媒に頼り、被害者である「御剣信」の霊媒をさせます。
ご存じ霊媒能力は本物であり、「御剣信」の霊媒にはまず間違いなく成功していたと思います。
事件当時その場にいたのは「御剣信」を除けば「御剣怜侍」「灰根高太郎」の2人です。「御剣信」としては息子の名前を挙げるわけにはいかなかったので、もう一人犯人の可能性があった「灰根高太郎」の名前を挙げるわけですが、灰根さんは「責任能力無し」として無罪になりました。
霊媒して名前を挙げた「灰根高太郎」が無罪になったため、霊媒自体がインチキということになり、しかもそれがとある弁護士のせいで世間の明るみに出て、綾里家の名声は地に落ち、綾里舞子本人は姿をくらますことになりますが……いやいや、責任能力で無罪になったなら実際灰根さんは殺人自体はやったということで、それなら少なくとも霊媒はインチキではないでしょうと。
どういう情報の出方をしたのかきわめて気になる事案ではあります。
・悪質度:420点
・犯人分類:真犯人(多田敷道夫殺人)・真犯人(SL-9号事件)
・職業:地方警察局長
・やったこと1:(80点)【多田敷道夫殺人】「SL-9号事件」について調べようとした捜査官「多田敷道夫」を殺害
・やったこと2:(20点)【多田敷道夫殺人】「多田敷道夫」の遺体の始末を、脅迫して自分の傀儡状態だった「宝月巴」にさせた
・やったこと3:(35点)【多田敷道夫殺人】「多田敷道夫」の上長に彼の持ち物をすべて提出させた(証拠隠滅の為と思われる)
・やったこと4:(80点)【SL-9号事件】気絶していた「罪門直斗」を殺害
・やったこと5:(60点)【SL-9号事件】その罪を「青影丈」および「宝月茜」に被せた
・やったこと6:(30点)【SL-9号事件】証拠の偽装、隠蔽を行った
・やったこと7:(60点)【SL-9号事件】捜査に関わった3人の捜査官のうち1人は降格、もう1人は解雇(免職)させた
・やったこと8:(50点)【SL-9号事件】検事局を操れるよう「宝月巴」を主席検事にさせた
・やったこと9:(5点)【SL-9号事件】証拠不十分で有罪にできない犯人のために証拠品を捏造するためだった
狩魔パパと同じく2件の殺害に関与、しかもどちらも自分が実行犯です。
どちらも計画性は無かったので、それ自体は多少減点していますが、狩魔パパとは違い権力をフルに使って色んな人を巻き込んでいるのでそのあたりが大きな加点になって、すごい点数になっています。
まずシナリオ上できっかけになった「多田敷道夫殺人」……現職の刑事が殺害された事件です。
ここでは2年前の「SL-9号事件」(=真犯人巌徒さん)の捜査を継続しようとした「多田敷道夫」を直接殺害し、その遺体の始末を巴さん(と自覚は無かったけど御剣怜侍)にさせました。
動機は当然、自分が真犯人でそれを暴かれたくないから。
動機の方向性や証拠の隠滅に他人を使っているなど、やってることは小中さんと大体同じ。ただ小中さんと違い超しぶといので大物感がすごい。
御剣の協力があったとはいえ、正直この人を追いつめられたナルホド君は3の最後の法廷を超えてると思う。
そしてこの事件の発端である「SL-9号事件」でも、同様に直接的に殺人をしています。
ただ、この事件で行った隠ぺいは「多田敷道夫殺人」とは比にならなく、「現場工作をして巴さんに茜(巴さんの妹)の犯行だと思わせた」「茜がやったと思われる証拠の隠滅を巴さんとともに行った」「法廷では青影丈に罪を着せた」「結果青影丈は死刑になった」「法廷に提出した証拠は捜査官が見つけた証拠の半分程度」「事件後、捜査に関わった3人の捜査官のうち1人は降格、もう1人は解雇(免職)させた」などなど人生レベルでいろんな人に影響を与えています。
一応青影丈は元々他にも5人(だったかな?)の殺人を行っていたので、いずれにせよ死刑になっていたと作中で言われていますが、だとしても判決としては影響は超デカいでしょう。
ただ動機は必ずしも自分勝手とは言い難く、証拠不十分によって有罪にできない人たちを有罪にできるように警察局・検事局を完全に掌握するためでありました。
(この点は巴さんも同意しているような節がある)
まぁ、とは言えそのルールの上でやっていくのが警察や検事などの公務員の必須条件だと思います。ただ決して自分のためではないというところで動機面での加点はかなり小さめにしています。
・悪質度:100点
・職業:検事(主席検事)
・犯人分類:共犯者(多田敷道夫殺人)・共犯者(SL-9号事件)
・やったこと1:(10点)【多田敷道夫殺人】「巌徒海慈」に協力して、現場偽装を行った
・やったこと2:(10点)【SL-9号事件】「巌徒海慈」に協力して、現場偽装を行った
・やったこと3:(30点)【SL-9号事件】捜査に関わった3人の捜査官のうち1人は降格、もう1人は解雇(免職)させた
・やったこと4:(50点)【SL-9号事件】妹が行ったと思い込んだ殺人の罪を青影丈によるものとするために現場工作をした
梅世さん・宇在さんと同じで、殺人はしてないけど現場工作や偽証に協力した人。
脅迫されて協力していたので動機は梅世さんと同じ感じ、そして殺人の計画(そもそも計画殺人ではないけど)を知った上で協力したわけではないのでやったことの重さで言えば宇在さんに近い……。
ただ彼女は検事で、しかもその権力を利用していたので点数は重めにつけています。
動機は「妹を守るため」と言うと聞こえはいいですが、そのために多くの人を犠牲にし過ぎているし、やはり検察としてそれはやってはいけないだろうということでその点も容赦なく点数を付けています。
結果1.5山野さんくらいのスコアになりました。
まぁそもそも事件関係者の身内を担当にするな、という話かもしれませんが(警察にしろ、検事にしろ)。
・悪質度:10点
・職業:警察(巡査)
・犯人分類:真犯人(原灰巡査傷害事件)
・やったこと1:(10点)「多田敷道夫」に成りすまして「SL-9号事件」の証拠品を証拠品保管室から盗もうとした
・やったこと2:(-30点)動機は「SL-9号事件」で証拠品をねつ造されていることを疑っていたため
・やったこと3:(30点)その際、身分を確認しようとした原灰巡査に襲い掛かりけがをさせた
巌徒さん(と巴さん)がねつ造した事件「SL-9号事件」を風化させないために「多田敷道夫」に成りすましてその証拠品を盗もうとし、その際に身分を確認してきた原灰巡査に襲い掛かり持っていた刃物で手をケガさせました。
「SL-9号事件」は罪門さんの弟が被害者であり、「SL-9号事件」を風化させたくなかった一番の理由は十中八九それでしょう。
そういった個人的な気持ちもあれど自らの組織の不正を追及するためだったので、動機面の減点を大きくしています。
この点数付けは個人的な考えが大きく入りますが、組織的な不正は隠れやすく、そのことを公にしようとすれば個人としては不正をせざるを得ないことが大半だと思うので、不正を込みにしても全体として減点されるべき……という配分にしています。
とは言えケガをしている原灰さんは少し可哀想ではあるから多少点数はプラスかなと……(全部巌徒さんが悪いとも思うけど)
ちなみに刃物でケガをさせているので、もしものために刃物まで持ち込んでいたという点で悪質っぽく見えますが、罪門さんは普段からヒゲをナイフで剃っており、そのナイフでケガをさせたと思うので、初めから襲うつもりで刃物を持っていたわけではないと思います。
普段からナイフを持ち歩いてること自体どうかと思いますが、逆転裁判世界なのでOKです。



