本記事のトピック
- 本ページは以下動画の台本を書き起こしたものです
- 解説の趣旨・方向性
- 再帰処理とはどういったものか
- 実例「会社の部署構造をツリー構造にして取得する」から考えてみる
- 基本的な考え方の整理
- 再帰処理を使わない場合で考える
- 再帰処理を使う場合で考える
- まとめ
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【プログラミング】実例で分かるかもしれない再帰処理
本ページは以下動画の台本を書き起こしたものです
解説の趣旨・方向性
皆さん、こんばんは
今回はプログラミングで「稀」に使われる再帰処理について、こちらのトピックに従って説明したいと思います
尚分かりやすいかどうかは個人差があります
一つ目のトピック、「解説の趣旨・方向性」は今お話しているところです。
「再帰処理とはどういったものか」のトピックでは簡単に再帰処理について説明します。この動画を見てる人はここだけ見ても分からないと思います
「実例「会社の部署構造をツリー構造にして取得する」から考えてみる」では実例を交えて説明します。本動画のメイントピックで、急いでいる人はここから見ればよいと思います
「まとめ」は最後の総括です。
それではやっていきましょう
今回はプログラミングで「稀」に使われる再帰処理について、こちらのトピックに従って説明したいと思います

一つ目のトピック、「解説の趣旨・方向性」は今お話しているところです。
「再帰処理とはどういったものか」のトピックでは簡単に再帰処理について説明します。この動画を見てる人はここだけ見ても分からないと思います
「実例「会社の部署構造をツリー構造にして取得する」から考えてみる」では実例を交えて説明します。本動画のメイントピックで、急いでいる人はここから見ればよいと思います
「まとめ」は最後の総括です。
それではやっていきましょう
再帰処理とはどういったものか
再帰処理とは一言で言うと「Aという処理の中で再びAという処理を呼び出す処理」です
例えば「データベースからユーザデータを取得する処理の中で、再び同じようにユーザを取得する処理を呼び出す」みたいなことをしたいときに用います
つまり処理中で自分自身を呼び出すわけですが、なぜそんなことをするのか
こちらを次項で説明します

つまり処理中で自分自身を呼び出すわけですが、なぜそんなことをするのか
こちらを次項で説明します
実例「会社の部署構造をツリー構造にして取得する」から考えてみる
それでは実例をもとに再帰処理の使い方、そしてなぜ使うかを説明していきます
今回では「データベースに保存されている会社の部署構造をツリー構造にして取得する」というのを考えてみましょう
すなわちデータベースにこのように保存されている部署構造を……
このようにツリー構造に変換する、ということです。
テーブルの各行には一つ一つの部署名と親部署名の二つが保持されています
皆さんも自分ならどうするかを考えながら見てください
今回では「データベースに保存されている会社の部署構造をツリー構造にして取得する」というのを考えてみましょう
すなわちデータベースにこのように保存されている部署構造を……
このようにツリー構造に変換する、ということです。


基本的な考え方の整理
さて、どのように取得するかは色々ありそうですが……
データベースには親部署の情報が含まれているので、単純に上の階層の部署から順番にどんどん下の階層の部署を取っていく方法が良さそうです
「会社」部署が一番上なのは分かり切ってるので、まず一番最初に「会社」部署が親となっている「管理部」「営業部」「製造部」を取得します
その次に「管理部」が親となっている「人事部」「経理部」「総務部」を取得します
同様に「営業部」「製造部」をそれぞれ親とする部署を取得します
このように見ると「対象部署を親とする部署を取得する」処理を何度も行っていることに気づけますね
フローチャートで描いてみましょう
シンプルなフローチャートですね。このフローが何度も行われているということです
このフローに便宜上「getChildDepartment」という名前を付けます。Departmentは部署という意味です
データベースには親部署の情報が含まれているので、単純に上の階層の部署から順番にどんどん下の階層の部署を取っていく方法が良さそうです






このフローに便宜上「getChildDepartment」という名前を付けます。Departmentは部署という意味です
再帰処理を使わない場合で考える
似たような処理が何度も呼ばれているということは「getChildDepartment」という処理をループ文で呼び出せば解決できそうです
ボクは賢いんだ
「会社」部署は決まり切ってるので、まず最初に「会社」部署を親とする部署を取得します
あっ、コードは雰囲気で書いてるので雰囲気で読んでください
ここでは「管理部」「営業部」「製造部」が取得できるので、今度はこれらを親とする部署を取得するためにforループが必要ですね
そうそうこんな感じです
同じように今度はさらにこの処理で取得した部署を取得する必要があるので同じようなコードを書けばよいですね
おや?
for文を使ってるのに結局何度もgetChildDepartmentというメソッドがコード上に存在しています
この会社は3つ目の階層しかないのでこのコードで十分取得できますが、もし部署の階層が増えたらコードもまたさらにfor文を増やさないといけません
これはすごい歪な構造です。なにか変です、for文がマトリョーシカのような入れ子構造になっています
ボクは賢いんだ
「会社」部署は決まり切ってるので、まず最初に「会社」部署を親とする部署を取得します
あっ、コードは雰囲気で書いてるので雰囲気で読んでください
ここでは「管理部」「営業部」「製造部」が取得できるので、今度はこれらを親とする部署を取得するためにforループが必要ですね

同じように今度はさらにこの処理で取得した部署を取得する必要があるので同じようなコードを書けばよいですね

for文を使ってるのに結局何度もgetChildDepartmentというメソッドがコード上に存在しています
この会社は3つ目の階層しかないのでこのコードで十分取得できますが、もし部署の階層が増えたらコードもまたさらにfor文を増やさないといけません
これはすごい歪な構造です。なにか変です、for文がマトリョーシカのような入れ子構造になっています
再帰処理を使う場合で考える
ここで出てくるのが再帰処理です
最初の部署のツリー構造もよくよく見ると同じ処理が入れ子構造になっています
このような時は再帰処理を疑うと良いでしょう
どうもこいつは再帰処理っぽい……そう考えた上で「getChildDepartment」のフローチャートを見てみます
さっきのフローチャートはこれほどシンプルでした
でも先ほどのツリー構造の図で重なり合っていた以上、ここは再帰処理で作ることができるはずです
まず取得した子の部署ひとつひとつに対して処理を行うため、ループ処理は入ってくるでしょう
そしてこのループ内で子の部署を取得します。子の部署を取得するというのはまさに「getChildDepartment」のことです
つまりフローチャートはこうなります
まさに「getChildDepartment」の中で「getChildDepartment」を呼び出す再帰処理になっています
ツリー構造の図と比較すると、この図がまさにそのままフローチャートになっていることに気づきます。
「getChildDepartment」の処理をこのように作っておけば、メインのフローもこのようにシンプルな構造にできます
いびつさを感じないフローになりましたね

このような時は再帰処理を疑うと良いでしょう
どうもこいつは再帰処理っぽい……そう考えた上で「getChildDepartment」のフローチャートを見てみます

でも先ほどのツリー構造の図で重なり合っていた以上、ここは再帰処理で作ることができるはずです
まず取得した子の部署ひとつひとつに対して処理を行うため、ループ処理は入ってくるでしょう
そしてこのループ内で子の部署を取得します。子の部署を取得するというのはまさに「getChildDepartment」のことです
つまりフローチャートはこうなります

ツリー構造の図と比較すると、この図がまさにそのままフローチャートになっていることに気づきます。


まとめ

再帰処理とは「処理中で自分自身を呼び出す」処理のことを言う
同じような処理が続くのにループ文でうまく解決できないときに再帰処理を疑う
絵やフローチャートで描いたとき、同じような処理がマトリョーシカのような構造になっているときに再帰処理を疑う
以上、それではまたどこかでお会いしましょう
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